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寄稿『看護学科の閉科と校名変更に際して』(崇徳厚生事業団Letter令和3年3月号)

寄稿『看護学科の閉科と校名変更に際して』(崇徳厚生事業団Letter令和3年3月号)

「長岡看護福祉専門学校」最後の卒業生を送り出す江口郁子校長

 

令和3年3月31日をもって、『長岡看護福祉専門学校看護学科』は最後の卒業生を送り出して閉科し、残る介護福祉学科は4月1日より『長岡崇徳福祉専門学校介護福祉学科』と校名変更して再出発いたします。

 

わたくし江口は前身となる長岡福祉学院の開校、長岡看護福祉専門学校への校名変更と看護学科開設、そしてこのたびの看護学科閉科と長岡崇徳福祉専門学校への校名変更に立ち会うこととなり、ありがたいご縁をいただいていることに心より感謝しております。

 

このたびは機会をいただき、これまでの学校の歩みを思い出と共に振り返り、また、校名変更に際しての展望について、『崇徳厚生事業団Letter』を通じてお伝えしたいと思います。

 

 

平成4年(1992年)長岡福祉協会長岡福祉学院が定員50名で開校する際、専任教員としてお声がけをいただきました。昭和62年(1987年)に制定された「社会福祉士および介護福祉士法」によって新たな国家資格とされた介護福祉士は、平成元年に初めての国家試験が行われ、第4回目を迎えたころでした。

 

私は看護師としての病院勤務、准看護師養成教員を経て、国際交流をライフワークとしておりましたが、国家資格の介護福祉士という専門職が必要となった日本の高齢社会について、自らがより深く学ばせていただき、養成教育にお役に立てればという思いで専門教員の就任を決心いたしました。

 

緑に囲まれたキャンパスは学生にも人気があり、こぶし園の庭で咲き始めるこぶしの花も心待ちしたものでした。学校の存在と国家資格の介護福祉士をアピールしたい一心で、教員自身が学校パンフレットのデザイン作成に力を合せ、実習指導巡回時にも学生募集訪問の手分けを工夫しました。第一期生はほうきと雑巾だけで全員が掃除に参加し、卒業記念には掃除機を寄贈してくれたことなど、開園当初は学生と教職員が学校づくりに一丸となって歩み始めていたことをよく憶えています。

 

 

平成7年(1995年)には定員40名の看護学科が加わり、現在の『長岡看護福祉専門学校』となりました。医療・福祉現場における看護、介護福祉の協働性を踏まえた人材教育の専門学校として、両科併設の専門学校は当時県内初でした。長岡看護福祉専門学校看護学科はそれから26年間の歳月に渡り、総勢895名もの卒業生を輩出したことになります。

 

平成31年(2019年)4月に開学した長岡崇徳大学看護学部看護学科が、崇徳厚生事業団グループ、長岡医療と福祉の里における新たな看護師養成学校としてスタートしておりますが、長岡看護福祉専門学校看護学科はここで閉科し、ひとつの歴史の幕を下ろすことになります。振り返ると、笑顔と気持ちの良い挨拶で校内を一際明るくしてくれていた学生の皆さんと育ててこられた教員の皆様に感謝の気持ちでいっぱいになります。歴史を繋いだ学年の前途を祝すとともに、大いなる活躍を応援しています。

 

 

 

長岡崇徳福祉専門学校介護福祉学科においては、ジモト(地域)と連携する学校教育を大切にし、地域共生社会に専門的役割を担って貢献する介護福祉士養成を目指します。これはこれまでの長岡看護福祉専門学校の歩みを踏襲するものでもあります。

 

 

介護保険法の公布による介護福祉士の需要増や新ゴールドプランによる福祉制度、介護福祉士倫理綱領による尊厳と自立支援など専門職規範の明確化といった様々な外部環境の変化と共に、専門性を備えた介護福祉士の養成に尽力してまいりました。

 

平成8年(2000年)に介護福祉学科定員を80名へ増加し、92名の入学生を迎えた年もありましたが、学生とのより身近なコミュニケーションや個別支援を大切にするため、教員別のゼミグループによりゼミ活動や研究を進め、教職員連携による教育と学生支援の体制を作りだしました。

 

平成12年(2004年)には、小千谷さくら病院の院長、長岡西病院の婦長、教員、学生が共同で病院における介護福祉士の協働性と役割について検討を重ねる活動を行いました。その後、小千谷さくら病院、田宮病院、長岡西病院へ介護福祉学科の卒業生が就職し、今でもその役割を繋いできております。また、現在活躍中の卒業生からは、ぜひ母校から就職してきてほしいとの声をいただきます。

 

 

介護福祉士の専門性とは、援助を必要とする全ての方々の尊厳と自立を遵守し、その人らしい生活づくり、人生づくりの支援を業とさせていただくことであり、介護と福祉とが切り離せない専門職です。

 

介護福祉学科においては政策の福祉だけではなく、これからは教育の福祉を進める観点も大切にし、より多くの学生が学べる教育環境と社会的連携への努力も必要だと思います。

 

また、現在、全国の養成校には多くの留学生が学び、本校も4月からは13名の留学生と共に国際理解も深めていきます。介護福祉士の学びと資格を持って日本で経験を積み、将来的には自国の高齢社会づくりの担い手として活躍する人財としても相互貢献になれるかと思います。

 

介護福祉学科の卒業生は1345名となりますが、創設50年の歴史を持ち、「自利利他」を規範とする崇徳厚生事業団との連携も益々大切にしながら、同窓生との新たな繋がりも創り、介護福祉士人財育成に寄与したいと思います。

 

皆さまにおかれましては、今後も変わらぬご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

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